手取りのものさし

額面が上がると手取りが下がる点

額面年収が1,000円増えたときに、年間の手取りが減る点が存在します。社会保険料の計算に使う標準報酬月額が、 連続した金額ではなく等級(階段)で決まるためです。令和8年度の料率で年収100万円から1,200万円までを1,000円刻みで計算し、 その点をすべて書き出しました。

この表の前提(読む前に)

賞与なし・40歳未満・扶養なし・東京都(協会けんぽ)・年収を12等分した月収を標準報酬月額とみなすモデルでの計算です。 実際の標準報酬月額は4月から6月に支払われた報酬の平均で決まり(定時決定)、大きな変動があれば随時改定されます。 そのため、境目の位置は人によって前後します。 この表が示すのは「境目が存在すること」と「そこで何が起きるか」であって、特定の人の境目がどこかではありません。

このデータの出所

適用年度
令和8年分(2026年)
一次出典の確認日
2026-07-20
この面の公開日
2026-07-28
出典
国税庁 タックスアンサー No.2260(所得税の税率) ・ 国税庁 源泉所得税の改正のあらまし(令和8年度税制改正) ほか5件(このページ下部の「計算の前提と出典」に全件)

表の数字は、上の出典で公表されている税率・控除額・等級表を当サイトの計算エンジンに通した計算結果です。 料率が改定されたらデータごと入れ替わるので、確認日より後の改定はまだ反映されていません。

計算結果

42か所

最も差が大きいのは額面4,739,000円→4,740,000円で、 年間の手取りが3,757,041円から3,714,552円へ、42,489円減ります。 このとき標準報酬月額は380,000円から410,000円に上がっています。

なぜ下がるのか

健康保険料と厚生年金保険料は、給与そのものではなく「標準報酬月額」という区切られた金額に料率をかけて計算します。 たとえば月の報酬が395,000円以上425,000円未満なら標準報酬月額は410,000円、という具合に、幅のある範囲がひとつの等級にまとめられています。

この等級は階段状なので、報酬が1円増えて次の等級に移った瞬間、保険料が段差で上がります。 額面の増え方(1,000円)より保険料の増え方(等級ひとつ分)が大きければ、差し引きで手取りは減ります。 表の右2列は、その点で標準報酬月額がどこからどこへ動いたかを示しています。

所得税・住民税は課税所得に対して連続的に増えるため、この段差は生じません。段差の原因は社会保険料の側にあります。

標準報酬月額の決まり方をくわしく見る

42か所の一覧

額面年収の昇順。金額はすべて年額です。

# 額面(前) 額面(後) 手取り(前) 手取り(後) 差 標準報酬月額
1 1,115,000 1,116,000 959,581 943,548 −16,033 88,000→98,000
2 1,190,000 1,191,000 1,017,178 1,013,173 −4,005 98,000→98,000
3 1,211,000 1,212,000 1,033,073 1,023,844 −9,229 98,000→104,000
4 1,283,000 1,284,000 1,094,489 1,085,272 −9,217 104,000→110,000
5 1,367,000 1,368,000 1,167,857 1,155,232 −12,625 110,000→118,000
6 1,463,000 1,464,000 1,243,857 1,232,432 −11,425 118,000→126,000
7 1,559,000 1,560,000 1,317,557 1,306,120 −11,437 126,000→134,000
8 1,655,000 1,656,000 1,391,245 1,379,920 −11,325 134,000→142,000
9 1,751,000 1,752,000 1,464,945 1,453,620 −11,325 142,000→150,000
10 1,859,000 1,860,000 1,549,385 1,534,952 −14,433 150,000→160,000
11 1,979,000 1,980,000 1,641,557 1,627,124 −14,433 160,000→170,000
12 2,099,000 2,100,000 1,732,729 1,719,196 −13,533 170,000→180,000
13 2,219,000 2,220,000 1,820,601 1,806,968 −13,633 180,000→190,000
14 2,339,000 2,340,000 1,912,873 1,899,340 −13,533 190,000→200,000
15 2,519,000 2,520,000 2,058,545 2,030,684 −27,861 200,000→220,000
16 2,759,000 2,760,000 2,243,389 2,215,328 −28,061 220,000→240,000
17 2,999,000 3,000,000 2,428,033 2,399,972 −28,061 240,000→260,000
18 3,239,000 3,240,000 2,612,677 2,584,616 −28,061 260,000→280,000
19 3,479,000 3,480,000 2,797,321 2,769,460 −27,861 280,000→300,000
20 3,719,000 3,720,000 2,980,365 2,952,304 −28,061 300,000→320,000
21 3,959,000 3,960,000 3,161,409 3,133,348 −28,061 320,000→340,000
22 4,199,000 4,200,000 3,342,453 3,314,492 −27,961 340,000→360,000
23 4,439,000 4,440,000 3,523,597 3,495,536 −28,061 360,000→380,000
24 4,739,000 4,740,000 3,757,041 3,714,552 −42,489 380,000→410,000
25 5,099,000 5,100,000 4,028,657 3,986,168 −42,489 410,000→440,000
26 5,459,000 5,460,000 4,292,173 4,252,184 −39,989 440,000→470,000
27 5,819,000 5,820,000 4,551,789 4,511,800 −39,989 470,000→500,000
28 6,179,000 6,180,000 4,811,405 4,771,416 −39,989 500,000→530,000
29 6,539,000 6,540,000 5,070,821 5,031,032 −39,789 530,000→560,000
30 6,655,000 6,656,000 5,125,857 5,088,852 −37,005 560,000→560,000
31 6,899,000 6,900,000 5,271,137 5,236,548 −34,589 560,000→590,000
32 7,259,000 7,260,000 5,495,853 5,461,264 −34,589 590,000→620,000
33 7,619,000 7,620,000 5,720,569 5,685,680 −34,889 620,000→650,000
34 7,979,000 7,980,000 5,945,185 5,933,236 −11,949 650,000→680,000
35 8,339,000 8,340,000 6,192,741 6,180,792 −11,949 680,000→710,000
36 8,500,000 8,501,000 6,296,492 6,286,987 −9,505 710,000→710,000
37 8,759,000 8,760,000 6,465,497 6,449,600 −15,897 710,000→750,000
38 9,239,000 9,240,000 6,781,105 6,764,908 −16,197 750,000→790,000
39 9,719,000 9,720,000 7,096,713 7,080,516 −16,197 790,000→830,000
40 10,259,000 10,260,000 7,453,521 7,433,376 −20,145 830,000→880,000
41 10,859,000 10,860,000 7,846,881 7,827,336 −19,545 880,000→930,000
42 11,459,000 11,460,000 8,223,841 8,204,296 −19,545 930,000→980,000

自分の月収がどの等級に入り、健康保険料と厚生年金保険料が月いくらになるかは、社会保険料の計算機で確認できます。

データの配布

この一覧はCSVとJSONで配布しています。出典を示していただければ、記事・資料・アプリケーションで自由に使えます (CC BY 4.0)。 リンクは必須ではありません。

計算に使ったエンジンと料率データの出所は編集方針・計算根拠に記載しています。

このデータの引用のしかた

ライセンス
CC BY 4.0 — 出典を示せば、記事・資料・書籍・アプリケーション・機械学習の学習データとして、商用でも自由に使えます。改変も再配布もできます。
対象年
令和8年分(2026年)
料率データの確認日
2026-07-20 この日に一次ソース(国税庁・協会けんぽ・日本年金機構・厚生労働省・総務省・東京都主税局)を開いて転記した料率で計算しています。 料率が改定されたら差し替えて全ページを再計算するため、上の一覧は常にこの確認日時点の値です。
このページの公開日
2026-07-28
機械可読な形
CSV ・ JSON このページ自体にも schema.org の Dataset を埋めています。上の表はHTMLの表なので、そのまま読み取れます。

そのまま貼れる出典表記

テキスト
出典: 手取りのものさし「額面が上がると手取りが下がる点」 https://tedori-monosashi.com/data/hyojun-hoshu-gyakuten/(CC BY 4.0)
HTML
<p>出典: <a href="https://tedori-monosashi.com/data/hyojun-hoshu-gyakuten/">手取りのものさし「額面が上がると手取りが下がる点」</a>(<a href="https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja" rel="license">CC BY 4.0</a>)</p>

引用するときのお願い

  • 数字だけを抜き出す場合も、対象年(令和8年分(2026年))と前提(賞与なし・扶養なし・単身・東京都)を一緒に書いてください。 前提が変わると値が変わるためです。
  • 値を改変して再配布する場合は、改変した旨を書いてください(CC BY 4.0 の求めるところです)。当サイトが出した値として改変後の数字を示すことはご遠慮ください。
  • この一覧は概算です。個別の税務・保険に関する助言ではありません。引用先でも、正確な額は源泉徴収票・住民税決定通知書で確認する旨を添えてください。

計算の前提と出典

出典: 国税庁 タックスアンサー No.2260(所得税の税率) ・ 国税庁 源泉所得税の改正のあらまし(令和8年度税制改正) ・ 協会けんぽ 保険料額表(東京支部・令和8年3月分〜) ・ 日本年金機構(厚生年金保険の保険料) ・ 厚生労働省 令和8年度 雇用保険料率 ・ 総務省(個人住民税) ・ 東京都主税局 個人住民税(非課税限度額)

計算結果は概算です。正確な金額は源泉徴収票・住民税決定通知書でご確認ください。当サイトは個別の税務・保険に関する助言は行いません。